鍼治療とは

    ~東洋医学的概要~ 病変のある部位や臓腑と関わりの深い経穴(ツボ)に、専用の鍼を用いて刺激を加える治療法です。 経穴を刺激することにより経絡を通る気や血の流れが改善され、さらに陰陽のバランスを整えて本来の健康な状態に戻すものです。 また自律神経のバランスを整え、心身をリラックスさせる効果もあります。   鍼治療は古代中国で始まり、日本では江戸時代に確立され広まりました。 明治時代に蘭学が入り現代に至るまで西洋医学が主流となりましたが、代替医療として様々な症状に対する有効性がWHO(世界保健機関)にも認められています。 鍼の効果は、筋肉をゆるめて痛みなどを緩和する、白血球数が増加し免疫力が上がる、血流が活発になり代謝が上がる…、などがあげられます。   こちらのサイトも参考になります↓ (公益社団法人)日本鍼灸師会 鍼灸の適応症   日本で最もよく用いられている鍼治療法は「管鍼法(カンシンホウ)」という、江戸時代に「杉山 和一」によって考案された方法です。 鍼管(シンカン)に入れた鍼の柄を叩き刺入することで、痛み(切皮痛)を和らげます。 鍼管は以前ステンレス […]

    切診(せっしん)とは

    は、手のひらで患者に直接触れて診察する方法で、「脈診」や「腹診」などがあります。 「脈診」とは、両手首の動脈を指で触れて、その部位と脈の感触(浅深/回数/大きさ/強弱など)から臓腑と病気の状態を推測する方法です。 レストでも必要に応じて脈診を行っています。 脈の状態は1人一人違うパターンがあり、治療方針を決定する際の重要な情報になることがあります。 実は、脈状やツボなどは日によって変化しています。 継続して通われる方は「ごくわずか」な変化にまで対応できるので、より効率の良い治療を受けられることになるのです。

    問診(もんしん)とは

    疾病に関することを直接患者にたずね様々な情報を収集する診断法です。 「痛み」は患者からの最も多い訴えです。 術者はその痛みに対して、部位・性質・継続時間・反応などを問い、病因や臓腑の状態を推測します。 【痛みの種類】 虚証(キョショウ)・・・「気・血・水」の不足などによりおこり、痛みの部位を押すと痛みが軽減する。(喜按/キアン) 実証(ジッショウ)・・・外邪の侵入や、気・血・水の停滞などによりおこり、押すと痛みが増加する。(拒安/キョアン) 寒証(カンショウ)・・・温めると楽になる。 熱症(ネッショウ)・・・冷やすと楽になる。 ツボの反応はいろいろあります。 押して心地よいポイントに対しての指圧、強い痛みのポイントに鍼、温めると心地よいポイントへの灸・・ 体質や症状に合わせた刺激を加えることで、より効果的な治療となります。 レストでは、ひとりひとり違う体質や症状に合わせて、はり・きゅう・指圧マッサージを組み合わせています。 いつもの指圧マッサージをベースに鍼や灸を加えたり、全身の鍼灸治療を受けている方が指圧マッサージをプラスして・・ かなりの効果を実感していただけるケースがあります。 […]

    聞診(ぶんしん)とは

    「聞診」とは、耳と鼻で患者の状態を聞く診断法です。 声の強弱や呼吸の深さ、咳の有無、口臭・体臭などの匂い、げっぷやあくびなどの様子から体全体の「寒熱」や「虚実」などを見分けたり、内臓の状態を推察します。 四診法(ししんほう)の中の「聞診」は別名『聖技』といい、『神技』の「望診」と同様に高い技術と経験が必要です。

    望診(ぼうしん)とは

    「望診」とは、目で見える情報から、全体的な陰陽のバランスを把握する方法です。 患者の動きや姿勢・体格・表情・肌の状態などを観察して全体のバランスをみます。 特に顔面や舌は身体内部の状態があらわれやすいポイントです。 四診法の中の望診は身体内部の状態を見ただけで知る「神技(シンギ)とも言われます。

    四診(ししん)とは

    東洋医学では、患者さんの情報を得るため独特の診察方法[四診]が行われます。 【望診(ぼうしん)】 顔色などの見ため、動き、姿勢などを観察する。 【聞診(ぶんしん)】 聴覚や嗅覚で患者の声や呼吸の状態、体からのにおいを聞き分ける。 【問診(もんしん)】 患者に直接質問する。自覚症状、病歴、生活習慣、家族の体質などを問う。 【切診(せっしん)】 患者に直接触れて脈や腹部の反応、体表の冷えや「ツボ」の反応を診る。 施術者は以上の「望・聞・問・切(ボウ・ブン・モン・セツ)」からなる、四診の情報を基にして「証(ショウ):総合評価」をみきわめます。 と、いうわけで 東洋医学では、患者さんを診たてるのに五感をフル活用しているんです!

    秋(肺)の養生とは

    秋は咲いていた花が種になるように、外向きに働いていた生命力(陽気/エネルギー)が内向きに変化します。 そして、この時期は「肺」の働きが活発になります。 肺の養生は「喜潤悪燥」といって、潤いを好み乾燥(燥邪)を嫌います。 肺を潤す食材(ごぼう、れんこん、黒ごま、松の実、柿、梨など)をほどよく採りましょう。 また、辛味(しょうが、大根、しそ、ネギなど)が燥邪を発散してくれます。

    燥邪(ソウジャ)とは

    秋は空気がかわき「燥」という邪気に影響されやすい時期です。 燥は乾燥の病邪で体の潤いをうばいます。 そのため口や鼻がかわいたり、肌や髪の毛がカサついたりします。 肺はうるおいを好む臓器なので、燥邪におそわれると肺の機能が 低下して、空咳やぜん息などの症状が出ることもあります。 これから涼しくなってもこまめな水分補給、うがい、マスクなどでノドを乾燥から保護しましょう!

    火邪(かじゃ)とは

    「火」の邪気は熱邪や火熱の邪ともいって蒸発・炎上する性質があるため、高熱や顔・目が赤くなるなど、体の上部に症状があらわれます。 また、火が激しく動くように精神状態が不安定になったり、不眠になったりすることもあります。 さらに津液や気を消耗しやすいため、口がかわく、便秘、体がだるくなることもあります。 暑さのピークが少しやわらいだといえ、まだまだ熱中症対策が必要です。 「火邪」の影響に注意してください!

    暑邪(ショジャ)とは

    「暑邪(ショジャ)」とは 『暑』の邪気は夏特有のもので、燃えるように暑い性質をもっています。 そのため、高熱、顔が赤くなる、大量の汗をかく、のどが渇くなどの症状がでます。 汗が出すぎると津液(シンエキ)を消耗し、同時に気も排出してしまうために、息切れや脱力感などの症状も現れます。 暑邪が内側に影響すると動悸やイライラ感が現れることもあります。 それと夏の暑さも以前とは違いますよね、熱中症対策も含め十分に気を付けましょう!