湿邪(シツジャ)とは

    梅雨の時期や台風シーズンなどには、「湿邪」による病気が発生しやすくなります。 湿は水の性質をもち、濁って粘り気があると考えられ、体内に侵入すると経絡や内臓をつまらせ・・ お通じがすっきりしない、胸のつかえ、むくみなどの症状を引き起こします。 濡れた服が重くなるように、全身や手足が重だるくなったり、関節が痛だるくなったりします。 湿邪の症状は体の下部にあらわれやすい特徴があります。 最近の傾向は、頭痛や重だるさ、関節の痛みといった症状が増えています。 湿気に加え、気圧の変化も原因と考えられます。 さらに風邪の症状も少し目立つのは、エアコンなどが入り始め油断した冷えなどもありそうです。 疲れを感じたら休養! それでも取れないときは鍼灸マッサージ! サラッと「梅雨」を乗り切りましょう。

    七情と病気とは

    病気の内因である「七情」はそれぞれが特定の臓腑に関係しています。 例えば、考えすぎやストレスで胃(脾)が痛む、興奮して眠れない、イライラやカッとなって血が昇り脳卒中を引き起こす…などから分かるように感情が行き過ぎると対応した臓腑を傷つけてしまいします。 感情や思考といった心の安定をはかることが、病気の予防にもつながります。 【特定の臓腑】 怒)-肝 喜)-心 思)ー脾 悲・憂)ー肺 恐・驚)ー腎

    内因とは

    病気の内因とは7つの感情(七情)の過度な状態が引き起こす病因のことです。 【七情: 喜・怒・思・憂・悲・恐・驚】 (シチジョウ:キ・ド・シ・ユウ・ヒ・キョウ・キョウ) ストレスによって急激に強い感情の変化が起こったり、ある感情が長時間続くと健康状態に影響を及ぼします。 七情は、体の内から臓腑の気血を乱し、病気を引き起こすことがあります。 感情の違いによって治療法も異なります。 今回の「内因」のおはなしは、ストレスによって臓腑の気血が、「乱れなければ健康 」「乱れれば病気に」 ・・という考え方です。 健康であるためには、ストレスをうまく解消することが重要です! ある程度元気であれば、『睡眠・食事・運動(遊び)』によってストレスを発散して健康な状態になります。 ただし疲れすぎると、それら(睡眠・食事・運動・遊び)がしっかりできなくなることが多いのです。 その場合は『休養・治療』が必要です。

    病気の外因について 風邪(ふうじゃ)編

    『風』の邪気は年間を通してあらわれますが、特に春に強くなります。 「風」は高く舞う性質があるため、頭痛や鼻づまりなどの症状が体の上部で急にあらわれたり、移る特徴があります。 「風邪」の予防にはマフラーなどで首を保温し、また「風門(フウモン)」というツボを使い捨てのカイロやドライヤーなどで温めると良いです。 【今月のツボ】 「風門(フウモン)」 ・風邪が侵入してくる場所。 ・下を向いたときに首の付け根のでっぱるところ「大椎(ダイツイ)」ここの少し下で、左右へ少し開いたところ。 東洋医学的には風の性質の邪気『風邪』を「フウジャ」と読みます。日本ではこの漢字を「カゼ」と読み、カゼでゾクゾクする場所が「風門」というツボなんですよ!

    病気の外因について 寒邪(かんじゃ)編

    『寒』は寒冷の気をもつ病邪で、肌や呼吸器官・内臓に侵入します。 そのため体内の陽気が衰えて、寒気や発熱、さらに冷えを伴った吐き気や下痢などの症状も起こります。 また冷えによって気血の滞りや体のこわばり・痛みが出ることもあります。 寒邪の予防には、体を外からは防寒し、内からは食養で温めることが重要です。 食養にはネギ・ショウガ・しそ・シナモンなどがおすすめです。 マフラーやネックウォーマーで首の保温、手袋の着用などの防寒は一般的ですが、腰やお腹などに使い捨てカイロをあてるのも有効です。 それと、上半身はしっかり着込むのですが、下半身の保温が不十分な方も多いと思います。 最近は、おしゃれで機能的なインナーもあります、気になった方は試してみてください。 まだまだ油断できない陽気です、しっかり「寒邪」を防ぎましょう!

    病気の外因について

    病気になる原因は、「外因」 「内院」 「不内外因」の3つに分類されます。 「外因」とは体の外部から侵入してくる病邪ののことです。 自然界には、「風・寒・暑・湿・燥・火」の6つの気があり、気候の変化によって万物を育む働きがあります。 この「六気」に過不足があると体に悪影響を及ぼします。 病邪となった「六気(六淫)」は口や皮膚から体内へと侵入していき、体の抵抗力より病邪の勢いが強いと病気を発症しやすくなります。 病邪の種類によって症状も治療法も異なります。 首などが冷えて調子を崩す(寒) 乾燥による鼻・ノド等粘膜へのダメージ(燥) 手洗いうがいで予防するウイルスなどは現代的ですが、 これらが外因にあたります。

    冷え症の養生法とは

    人間の体は寒さや暑さに応じて体内の血液分布が絶えず変化し、体内の温度を調整しています。 このバランスが崩れると体の部分的な冷えのみならず、「むくみ、肩こり、風邪、アレルギー、胃もたれ」などの症状が起こりやすくなります。 冷え症は運動不足や食生活の乱れ、またストレスによって自律神経が失調することでも起こります。 (食養) ・胃腸の働きを高める..→山いも、くるみ ・血を補う..→イカ、レバー ・気の流れを良くする..→そば、みかん 【今月のツボ】 「照海(ショウカイ)」 ・足の内くるぶしの下の凹んだところ。 ・このツボをしばらく押した後、足首をよく回すと血行が改善されます。

    高血圧の養生法とは

    高い血圧は脳や腎臓などの血管に負担をかけて、脳出血や狭心症、腎不全などの症状を引き起こす恐れがあります。 加齢による動脈硬化だけでなく、不安やイライラ、肩こり、冷え、睡眠不足などの症状で高血圧が起こりやすくなります。 これら心身の疲労を解消させることで、血圧は安定しやすくなります。 (食養) 塩分・動物性の脂質を減らし、「コンブ・柿・セロリ・アスパラガス」などに含まれる成分が効果的です。 【今月のツボ】 「勇泉(ユウセン)」=血圧を下げるのに効果的。 ・足の裏の真ん中より少し上の凹んだところ。 これからの寒い時期、特にトイレや風呂場などの温度差がある場所は気をつけましょう!

    疲労・倦怠感・秋バテの養生法とは

    今月は寒い冬に備えて元気を取り戻しましょう! 体質、加齢、過労などによって気が不足するタイプ。  →しっかりと睡眠をとり気を回復させる+山いもや肉類で気を補う。 脾の機能が低下して、食欲がない・下痢をしやすくなるタイプ。 →お腹をいたわる食生活+そら豆・はと麦・生姜等で食欲を回復。 食べ過ぎや運動不足で痰(タン)という余分なものがたまり気血の巡りが悪くなるタイプ。 →運動に加え、脂っこいもの・甘いものを控える+キュウリや大根で痰を取り除く。   【今月のツボ】 「気海(キカイ)」=気が入り集まる ・ヘソの下、指幅で2本分のところ。 朝晩を中心に冷えてくるので、風邪を引いたり体調を崩しやすい時期です。 しっかりと湯船につかったり、温かい飲食物をとるようにして、身体を温めるようにすると良いでしょう。

    夏バテの養生法とは

    夏の極端な暑さは「暑邪」となって体内に入り込み気を消耗させます。 また湿気からくる「湿邪」も消化吸収(脾胃の機能)を低下させて気の不足を招きます。 冷たい物の摂り過ぎで体内の水分が停滞し、脾胃が不調になるタイプ。  →あずき、スイカ、とうもろこし、トウガンなどで余分な水分を排出する。 夏の間に頑張り過ぎて、夏の終わりから秋口に体調を崩すタイプ。  ⇒皮膚の乾燥や強い倦怠感が起こり気と陰液を消耗させる。  →山いも、しいたけ、ジャガイモ、なつめなどで気や陰液を補う。   【今月のツボ】 「足三里(アシサンリ)」=脾胃の働きを高める ・スネの外側の筋肉が始まる所、ひざの皿の下端から指4本分くらい下。 冷たい物の摂り過ぎタイプは、温かい飲食物を摂るようにしましょう。 眠気やダルサを感じたら、ちゃんと休養をとり無理はダメです。 8月下旬の涼しくなった頃からは、風邪症状やアレルギー、身体の痛みなど調子の悪い方が激増しました。 でも実はエアコンが普及した現代、夏の暑さ負け(夏バテ)は減っていると思います。   エアコンでほどほどに室温を管理ができると・・  →食欲が落ちず食べら […]